こちらは金属作品の制作工程解説ページです。
SORAMUSHI II
2017
1000mm(H) by 450mm(W) by 450mm(D)
Bronze, Brass, Silver, Leather
蝋型石膏鋳型鋳造の制作工程をご覧下さい。
中子制作
工程1 | ブリキ板を使用して、糸鋸で挽き板を制作します。 |
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工程2 | 回転させながら石膏を挽き、中子を成形します。 |
工程3 | 挽き上がった中子の表面に墨汁を塗り乾燥させます。 |
蝋原形制作
工程1 | 蜜蝋とパラフィンを湯煎し、溶解して混合します。 |
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工程2 | 中子を回転させながら、蝋をハケ等で中子の表面に塗布します。 |
工程3 | 蝋を塗り重ね、挽き板で余分な蝋を削り、形を成形します。 |
石膏鋳型制作
工程1 | 蝋原形に鋳込みの際のガスの抜ける角度を考慮しながら、湯道等を取り付けます。 |
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工程2 | 木板を円形に切り、周りに薄いプラスチック板を巻いて鋳型の外枠とし、針金、金網を筋金としてプラスチック枠内部に設置します。 |
工程3 | 蝋原形を枠内部に設置します。 |
工程4 | ゲル状に解いた石膏を静かに流し込みます。 |
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工程5 | 鋳型上部に湯口を成形します。 |
工程6 | 石膏が凝固した後、外枠を外し鋳型を乾燥させます。 |
作品鋳造
工程1 | 鋳型を設置し、周りに耐火煉瓦を組み上げ焼窯を制作します。 |
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工程2 | 薪を燃料に弱火で約6時間掛けて脱蝋します。 |
工程3 | 脱蝋後、更に約6時間強火で鋳型を焼成します。 |
写真をクリックしてビデオリンクをご覧下さい。
工程4 | 焼成後、約6時間掛けて約200度程まで鋳型を冷まします。 |
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工程5 | 耐火煉瓦を組み上げた炉で青銅を熔解します。 |
写真をクリックしてビデオリンクをご覧下さい。
工程6 | 鋳型を土間に設置します。 |
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工程7 | 鋳型に青銅を鋳込みます。 |
工程8 | 鋳込み後、充分に冷まします。 |
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工程9 | 鋳型をバラし、作品を割り出します。 |
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仕上げ
工程1 | 金鋸を使用して湯道等を切断します。 |
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工程2 | 鏨を使用してバリ等を切り取り、作品の形を整えます。 |
工程3 | ヤスリを使用して作品表面を削り、形を整えます。 |
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工程4 | 砥石、耐水ペーパー等で作品表面を研磨します。 |
糠焼き(みそやき)
工程1 | 糠と硫黄粉を適度に配分し、水を加えて粘土状に捏ねます。 |
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工程2 | 作品の表面に5ミリ程の厚みで被せ、全体を均等に覆います。 |
工程3 | 作品を設置し、耐火煉瓦で囲います。 |
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工程4 | 作品の周りを木炭で覆います。 |
工程5 | 木炭に着火します。 |
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工程6 | 作品を焼成します。 |
工程7 | 作品の色が小豆色になった所で作品を囲った耐火煉瓦を崩します。 |
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工程8 | 耐水ペーパー等で酸化膜を取り去り、表面に表れた景色を研ぎ出します。 |
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着色
工程1 | 硫酸銅、塩、酢を混合し、酢タンパン液を作ります。 |
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工程2 | 作品表面に酢タンパン液を塗布し、着色します。 |
工程3 | 作品を設置し、ビニール袋で覆い、室を作ります。 |
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工程4 | 室の内部に小皿を設置し、アンモニア水を注ぎ室を密閉します。 |
工程5 | 数時間反応させながら着色します。 |
パーツ制作
工程1 | 真鍮棒を削りパーツを成形します。 |
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工程2 | 革を切り出し、着色します。 |
工程3 | お湯に浸し、金属パーツに巻き付けるように成形し乾燥させます。 |
完成作品
コンセプト